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ストラスブールLRT沿線案内 5,北東部区間
République-Hoenheim Gare/Robertsau Boecklin

A系統の解説と駅名・所要時間


 
E系統の解説と駅名・所要時間


 



 東西方向を結ぶBCのうち、北西へ向かうB系統の区間と、途中で分岐してRobertsauへ向かうE線です。Wacken地区を通り、Hoenheim市まで至ります。この区間最大のポイントは、なんと言ってもEUの国会にあたる欧州議会でしょう。Wacken近くのイル川河畔に欧州議会を始め、欧州評議会などヨーロッパの重要な機関が集中しています。ストラスブールが欧州の首都を名乗るゆえんはここにあります。2007年11月26日に欧州議会や人権裁判所を経てRobertsauへ至る支線が開業し、国際機関への交通アクセスが改善されました。

このページで紹介している沿線に関しては、治安が特に危険という情報はありません。郊外団地は治安が一般的に良くないため、早朝・深夜時間帯は注意してください。

=写真をクリックするとポップアップで拡大表示します=

=音符や楽器をクリックすれば各停留所の車内放送音楽が聴けます=


【1】République〜Wacken間

République
レピュブリック

(2003/5/30)

音楽再生

tram B tram E

tram C

4,République-Esplanadeも参照。
 B線はRépubliqueでCと分岐するとRépublique広場を一回りするように走って行く。国立劇場、国立図書館、県庁の前を通っていきます。レピュブリック広場は公園のようになっています。レピュブリック広場を抜けると、Paix通りに入ります。
県庁の前を通ります。
(2003/5/30)

国立劇場をバックに。
(2006/6/8)
Cとの分岐ポイントを曲がるユーロトラム。車体をくねらせています。
(2006/6/8)

北側、Paix通りから見たレピュブリック広場。正面にカテドラルが見えるのがポイントです。
(2003/4/8)
Parc du Contades
パルク デュ コンタッド
(2003/7/6)

音楽再生

tram B tram E

 レピュブリック広場を出たトラムはPaix通りを走ります。Paix通りはカテドラルからまっすぐの方向に伸びる通りで、北側から見れば通りの突き当たりにレピュブリック広場を通してカテドラルが見えるようになっています。この区間の軌道は道路中央に分離帯で区切られた芝生軌道になっています。トラムの軌道をカテドラルから伸びるグリーンベルトのように見えるようなデザインとなっているのが特徴です。Parc du Contadesの停留所はこのPaix通りの真ん中にあります。同名の公園に隣接しています。

 
République側を見た光景。正面にカテドラル。
(2003/7/6)
カテドラルをバックに走ります。
(2006/6/8)
Lycée Kleber
リセ・クレベール

(2003/5/4)

音楽再生

tram B tram E

Paix通りを抜け、広々としたBordeaux広場に入り、Lycée Kleberに到着します。その名の通り、クレベール高校が隣接する停留所です。停留所の前にはテレビ局もあります。到着音楽はなぜかアフリカ民族音楽となっています。B線のこの区間は他に比べても、ちょっとマニアックな音楽が多いです。停留所付近は広々としており、トラムの芝生軌道と相まって、芝生広場のようになっています。天気のよい日は実にのびのびとした雰囲気になり、好きな停留所の一つです。

停留所付近の光景。正面はテレビ局。
(2003/7/6)

青空の下、芝生の中をトラムが走ります。今日はピクニック日和かな?
(2003/5/4)
秋が近づき、木々も黄色く色づいています。
(2002/10/4)

次のWackenまでの間は道路脇の芝生軌道です。
(2002/10/4)
Wacken
ワッケン
(2003/5/4)

音楽再生



tram B tram E
 道路脇の芝生軌道を進み、Wackenに到着します。ストラスブールのトラムの停留所では唯一3本乗り場があり、1本は折り返し用ホームです。折り返しホームは臨時用です。欧州議会会期中はにぎわいますが、警備のパトカーなども検問していることが多いです。この停留所と欧州会議場の間の道は普通の住宅地なので、ちょっと不思議な感じです。2007年8月27日にE系統が新設され、最初の二ヶ月はここが始発でした。同年11月26日にここから分岐してRobertsau Boecklinへ至る支線が開業し、E系統はRobertsau Boecklin始発になりました。E線の延伸前は、ここが欧州議会への最寄り駅でした。
 
ホームに停車するトラム。
(2006/6/8)

停留所北側の分岐点を曲がるB系統のトラム。なお、この時はまだE線はできていないので、ポイントのみ敷設されています。
(2006/6/8)
停留所から欧州会議場を臨む。2007年11月25日までは、当駅で降りてこの道を歩くのが欧州議会へのルートでした。
(2003/5/4)

折り返し線に止められた保線用車両。定期ダイヤでは折り返し線を使う電車はなく、このような使い方をされています。なお、この保線車両を使って工事する場合、該当区間は夜間運休してバス代行になります。
(2006/6/8)
Tram B の次の停留所はRives de l'Aarです。
Tram E の次の停留所はParlement Européenです。

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【2】Wacken〜Hoenheim Gare間

Rives de l'Aar
リーブ ドゥ・ラール
(2003/5/4)



tram B


P&R

VELO PARK

Rives de l'Aarは運河沿いの停留所です。この停留所を過ぎると、センターリザベーション区間になります。この区間では上下線の間に植え込みがあり、トラムの軌道がグリーンベルトの役割を果たしています。ここにもパークアンドリレーの駐車場があります。

運河に沿って軌道が引かれています。
(2003/5/4)
パークアンドリレー駐車場。他とは違い、立体駐車場です。
(2003/7/6)
Futura Glaciere
フューチュラ グラシェル
(2003/5/4)

音楽再生

tram B

Futura Glaciereのあたりは、いろいろな企業のビルが建っており、ちょっとしたビジネス街になっています。都心からかなり離れていますが、旧市街は景観保護のために建築規制が厳しいのでこちらにオフィスを構える企業が多いのでしょうか。そのため、かなり北の町はずれにもかかわらず、停留所の前にはフランスで有名なチェーンのビジネスホテルがあったりします。ちょっと郊外型開発された地域です。

軌道は道路中央のセンターリザベーションです。
(2003/5/4)
軌道は道路中央のセンターリザベーションです。
(2004/4/17)
Le Marais
ル マレー
(2003/5/4)

音楽再生

tram B

 Futura Glaciereを出ると、運河を渡る橋にさしかかるので、坂道を上り下りします。ラムは見た目よりもずっと力持ちで、橋の前後の急勾配も難なく登ります。坂を下りるとLe Maraisに到着します。このあたりからだんだんと建物もまばらになり、郊外になっていきます。
 先ほど渡った運河沿いにもサイクリングコースが整備されており、サイクリングする人や、ローラースケートをする人が多いです。日曜日は本当にサイクリング客が多く、トラムに自転車を持ち込む人が急に増えます。なお、ストラスブールのトラムは、平日・土曜日の朝7:00-9:00および夕方17:00-19:00以外の時間に自転車の持ち込みができます。日曜・祝日は終日持ち込み可能です。

運河の光景。サイクリングやスケート客でにぎわっている。日本と違い、柵がないので川にはまらないように注意。(2003/5/4)
トラムの軌道に街路樹を植えているのがわかります。(2003/5/4)
Pont Phario
ポン ファリオ
(2003/5/4)

音楽再生

tram B

 停留所名のPont Pharioはイル川にかかる橋です。この停留所付近で、蛇行するイル川が沿ってきます。イル川沿いに木々が多いので、停留所の周りは緑が多いです。イル川河畔も散策路が整備されています。
 この停留所には折り返しポイントを設けており、折り返しが可能です。定期ではここを発着するトラムはなく、Hoenheim Gare方面が不通になったときに使うくらいです。

分離帯の街路樹も、だいぶ葉が茂ってきたようです。(2003/5/4)
Pont Phario橋から眺めた蛇行するイル川。(2003/5/4)
Lycée Marc Bloch
リセ・マルクブロック
(2003/7/6)

音楽再生

tram B

Lycée Marc Blochは、その名の通り、駅前にマルクブロック高校があります。この停留所を過ぎると長らく続いたセンターリザベーションの区間は終わり、団地の中の芝生軌道区間となります。

マルクブロック高校。(2003/7/6)

Le Ried
ル リード
(2003/5/4)

音楽再生

tram B

 センターリザベーション区間を抜けると西に進路を変え、団地の中に入り、Le Riedに到着します。次の停留所まであまり距離がありません。この付近は騒音対策で芝生軌道になっています。

団地の中です。(2003/5/4)
Général de Gaulle
ジェネラル・ド・ゴール
(2003/5/4)

音楽再生

tram B

 Général de Gaulleは「ドゴール将軍」なんていかにも意味深な名前の停留所ですが、単なる普通の団地です。ここを過ぎると、大きな道路の真ん中のセンターリザベーション軌道を走ります。あと一駅で終点です。

団地です。ストラスブールでは、団地付近はすべて芝生軌道にしています。(2003/5/4)
Hoenheim Gare
オーネン ガル
(2003/4/6)

音楽再生

tram B


SNCF

P&R

VELO PARK
 Hoenheim GareはB線の終点です。コンクリート製の大屋根が掛けられた、バスターミナルとトラム停留所を併設した一大ターミナルとなっています。隣接して大規模なパークアンドリレーの駐車場があり、また大屋根の中には自転車預かり所ヴェロパークがあります。Gareの名の通り、SNCFの駅も同一敷地内にあり、まさにストラスブールの北の交通の結節点という感じです。と言いつつ、SNCFの方は完全なローカル線で、駅もホームがあるだけの無人駅、路線は非電化、ディーゼル機関車に曳かれたTER(普通列車)が2-3時間に1本(日曜日は1日4本しかない)来るだけです。
 SNCFのHoenheim Tram駅(トラムが駅前を名乗れば、鉄道駅名はトラム前を名乗っている)は土手の上にあります。ホームに上がればターミナルを見渡せます。駅の北側は完全な野原です。
 この停留所の西側はしゃれた住宅地になっています。接続する6番バス(トラムと別ルートで都心のHomme de Ferまで行きます)が通っています。バス道は本当に狭い道路ですが、6番はすべて大型の連接バス。日本では、一部で直角を曲がれないと噂される連接バスですが、こちらではそんな狭い道でも平気で走っています。
屋根の下に停まるトラム。向かいにはバスが発着します。
(2003/4/6)

SNCFの普通列車。客車列車です。
(2003/5/4)
SNCFのホームは土手の上。ちなみに、左の停留所写真はホームから撮影したものです。
(2003/4/6)

線路北側は完全な野原です。
(2003/5/4)

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【3】Wacken〜Robertsau Boecklin間

Parlement Européen
パルルモン ウーロペン
(欧州議会前)
station (2010/6/11)



tram E

 Wackenから分岐して一つ目の電停がParlement Européen(欧州議会前)です。Wackenに変わって、当駅が欧州議会への下車駅になりました。なお、この橋はLRT延伸と周辺道路整備に伴い新設されたものです。この停留所を過ぎると、イル川沿いに走っていきます。  欧州議会はEU(ヨーロッパ連合)の国会にあたる機関であり、EU加盟国から選挙で選ばれた議員で議会を構成しています。ストラスブール以外にも、ブリュッセル・ルクセンブルクに事務機関があります。会議場の建物は1998年に完成しました。イル川河畔に建っています。正面から見ると円筒形の建物が見え、背後に局面状の建物がこの円筒を取り囲むようになっています。背後の部分に本会議場があり、この部分もドームになっています。上から見ると、円筒形の建物と会議場のドーム、二つの丸が振り子に見えるようにデザインされています。難しい欧州統合を達成するために、各国代表が振り子のように左右どちらにも振り切らずにバランスを持って会議をするように、というテーマを込めて設計された建物だそうです(と言っても、鳥になって上から見ない限り振り子の形はわからないわけですから、結局建物の中に入っても説明されないとわからない)。なお、通常欧州会議場の見学は、年に何度かの一般見学日にできます。欧州議会は毎月第一週に開催されます(その時期、ストラスブールのホテルは満杯になります)。
 イル川を挟んで欧州評議会など様々な機関が集中しています。また、対岸の南東地区はストラスブール最大の公園、オランジェリー公園があります。欧州会議場からオランジェリー公園へ抜けるルートは、ちょっとした散策ルートの一つです。

Wacken停留所の前には各国の旗が立っており、ここが欧州統合の重要な拠点であることを示しています。
(2002/10/4)

停留所から欧州議会をのぞむ。
(2010/6/11)
欧州会議場を正面から見たところ。
(2002/10/4)

トラムは欧州会議場を見ながらイル川沿いの軌道を走ります。
(2010/6/11)
Droits de l'Homme
ドロワ ド・ロム
(欧州人権裁判所前)
(2010/6/11)



tram E

Droits de l'Homme(人権裁判所)はそのなの通り、欧州人権裁判所の前にある駅です。なお、この裁判所はEUの機関ではなく、この建物の南側にある欧州評議会の機関です。欧州評議会はEUとは全く別の組織で、欧州人権条約が元になった組織です。なお、欧州評議会には日本もオブザーバーとして加盟しており、当停留所は日欧の外交関係上も重要と言えます(ちなみに、ストラスブールに日本国領事館があるのは、欧州評議会への代表業務があるためです)。

欧州人権裁判所の外観。宇宙船みたいな形の建物です。
(2003/9/2)

ユーロトラムは現代建築にもマッチするデザインです。
(2010/6/11)
停留所は人権裁判所の目の前にあります。
(2010/6/11)

人権裁判所前の芝生軌道をゆく電車。
(2010/6/11)
Robertsau Boecklin
ロベルゾー・ブークラン
(2010/6/11)



tram E

P&R

終点のRobertsau Boecklin駅は、Robersau地区の玄関口として整備されました。と言えども、Robersau地区の中心へは少し距離があり、主にパークアンドリレー用の駅という位置づけです。屋敷跡に停留所が整備され、庭園の森もあって緑豊かな落ち着いた雰囲気の停留所です。この停留所は、屋根のデザインが他の駅とは異なる木の葉の形となっています。

ホームには色のついた屋根がかかり、晴れた日にはホームにカラフルな日差しが差し込みます。
(2010/6/11)

パークアンドライド駐車場。
(2010/6/11)
終端部を見る。トラムは引上線で折り返しします。
(2011/6/11)

定期券所有者専用の駐輪場、ヴェロパーク。
(2010/6/11)


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2003年7月22日ページ作成
2004年4月29日更新
2007年3月22日 更新(写真追加・体裁変更)
2007年11月4日 8月27日の路線延伸を反映
2007年12月9日 11月26日の路線延伸を反映
2008年2月1日 訂補
2010年6月28日 写真追加

他の区間へ乗り換え


tram A tram D   1,北西部区間
Hautepierre Maillon-Homme de Fer
tram A tram D tram E 2,南部区間
Homme de Fer-Illkirch Lixenbuhl/Aristed Briand
tram B tram C   3,西部区間
Lingolsheim Tiergaertel - Elsau-République
tram C tram E 4,南東部区間
République-Rodolphe Reusse
tram B tram E
5,北東部区間(このページ)
République-Hoenheim Gare/Robertsau Boecklin


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